コロナ禍は人間のみに非ず
オトメの嘆き
オトメの腕にムヒを塗るタロー。
彼女はとりわけ、彼らに好かれる。
オトメ: ちょっと数分、外に出ただけなのに・・・
あっという間に、こんなにたくさん・・・
タロー: よっぽど美味しい血なんだな・・・
凄い!ここなんか、5か所もまとまっている!
オトメ: 家に入れちゃだめよ。
家に入る時、ちゃんと体をはたいて。
見つけたら、すぐに潰すのよ!
タロー: まあ、そう言うなよ。彼らも大変なんだよ。
コロナで人通りが少なくなって・・・
オトメ: え~!人間の血で食べて行っているわけ?
動物の血は吸わないの?
タロー: 動物は数が少ないよ・・・ほとんど人間だろ~な
まあ、解ってやれよ。
夏が終わるまでは、彼らも生きて行かなきゃならないし・・・
オトメ: ・・・小さく頷く・・・
タローは殺生を禁じられている。そしてオトメと一緒の時は、決して蚊に食われない。